直木賞作家・角田さんの「15年家計簿を続ける秘訣」

世界は終わりそうにない 角田光代
久しぶりに角田さんのエッセイを読んでいる。

エッセイといっても、なんてったって直木賞作家なので、日常の出来事から展開する書きっぷりが、小説レベルまで昇華しちゃって毎回凄いなぁと感嘆する。
今まで何冊か読んでいるけれど、たまたま手に取ったこの本は、なんというか、角田さんは、ずいぶん品がいい人になってしまったという印象だった。角田さんの人生を切り取ったエッセイ。以前、傍若無人だったかというと決してそういうわけでもない。偏食家でお酒好きの印象はあるが、できない事が多い自分をおっぴろげて面白おかしく書いているのが楽しかった。いまやすっかり分別がついた女性である。
角田さんが若い頃から続けているのが家計簿。
生活が困窮し、これではいけないと書き始めた家計簿はなんと15年続いているらしい。
ここまで続いている秘訣は、続けられるよう自己流に収めたところにあると書いている。
集計しない、
書きたくないものはかかない。
衝動買いや飲み代をもみ消すために生まれた作法らしい。
分別がついた女性らしからぬ作法ではあるけれど、このルールのおかげで15年家計簿を続けてきたとなれば、やはり凄いとしかいいようがない。
集計すると、反省を促されるようで、やめたとのこと。
確かに集計された金額はつらい。
私も家計簿を再開しているからよく分かる。
うち、4月、出費すごいよ。
固定資産税と自動車保険、半年払いの保育料。
支出集計は、うあああああ!
教育費が徐々に増え、このまま高校、大学といけるのだろうかという漠然とした不安から家計簿を再開しはじめたけれど、4月で今この状態。来年、子どもの進学で高校の入学金や入学準備用品を払ったら、どんだけだ?
角田式家計簿では、節約や管理は大事ではない、と言い切る。思うに、後から家計簿を振り返ってみたいことをお金とともに記録することが、彼女の家計簿なのだ。誰とどこで何を食べたか、その日の家の食卓など、お金と項目が並ぶことで当時が鮮明に思い出されるらしい。もはやお金中心の日記である。
来年、高校の受験料や入学金を家計簿に書き込んだら、後に金額を振り返って、どんな気持ちと一緒に当時を思い出すのだろうか。続けてみないと分からない境地があるのだろう。家計簿が私専用の思い出帳になる日がくるのであろうか。
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かぞくすたいる

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